Tips
いちごは野菜? 果物?
よく聞く質問です。一般的には果物と考えてしまいますが、結論から言ってしまうといちごは野菜でもあり、果物でもあります。
え?、と思った方もたくさんいらっしゃるでしょう。
野菜・果物のどちらにも分類されるのは、実は分類する人の立場によって違うためです。
園芸学上では、草本性のものを「野菜」、木本性のものを「果物」として分類します。
農林水産省の野菜生産出荷統計では、いちごを「野菜」として分類し、青果物卸売市場調査では「果物」として扱っています。
つまり、生産者や学問上の立場からすると「野菜」であり、流通段階〜消費者に届くまでは「果物」としての扱いをしているようです。
デパートやスーパーでいちごが「果物」売り場に並んでいるのも、消費者目線で考えてのことだと言えます。
え?、と思った方もたくさんいらっしゃるでしょう。
野菜・果物のどちらにも分類されるのは、実は分類する人の立場によって違うためです。
園芸学上では、草本性のものを「野菜」、木本性のものを「果物」として分類します。
農林水産省の野菜生産出荷統計では、いちごを「野菜」として分類し、青果物卸売市場調査では「果物」として扱っています。
つまり、生産者や学問上の立場からすると「野菜」であり、流通段階〜消費者に届くまでは「果物」としての扱いをしているようです。
デパートやスーパーでいちごが「果物」売り場に並んでいるのも、消費者目線で考えてのことだと言えます。
いちごの糖度分布

へたを持って先端から食べると、最後に酸味を強く感じてしまうので、へたの方から先に食べると最後まで甘味を感じることができます。
酸味を一緒に味わいたい!という方は、「いちごを縦にスライスして食べる」という方法はいかがでしょうか。
この方法ですと、甘味と酸味をバランスよく味わうことができると思います。
下の図は、当園のいちごを使って糖度分布を測定したものです。
いちごを4部(頂果部、2部、3部、下部)にスライスして、15個分のデータから分析しました。
下部(へたに近い部分)から頂果部へ向かって、ほぼ線形(直線的)に糖度が上昇している様子が分かりました。
いちごの種類や時期によっては、このような変化にならない場合もあるかもしれません。
ご家庭でも、いろいろないちごで糖度を実測してみるのも面白いかもしれません。
甘いいちごの選び方

形はきれいな紡錘形より、右のように先端がいびつな(山がたくさんある)ほど、甘く感じるような気がします。「糖度分布」の項目で記したように、先端にいくほど糖度は高くなります。つまり、先端の体積が相対的に多い形状であるほど、甘さを強く感じるからだと思われます。
また、ヘタ近くがくびれているいちごも経験上とても甘いです。さらにヘタ近くに裂け目があるいちごは、糖分をパンパンに蓄えている証拠です。しかし、このようないちごは一般的に出回りません。なぜなら、熟し過ぎてすぐに傷んでしまう可能性があるため、市場に出荷することをためらってしまうからです。もし見つけたら、ちょっと幸せな気分になれるかもしれませんね。
下に、当園で採れた甘そうないちごの糖度を測定した結果があります。くびれたいちごで測ってみたところ、先端部位で約24度ありました。びっくりするぐらい、とても甘かったです。
でも赤いいちごだからといって本当に甘いのかというと、そうでもありません。「早採り」いちごでも、皆さまのお手元に届く頃には全体が赤く色付いています。これは赤い色素自体が摘み取り後も合成されているためです。そのいちごが甘いかどうかは、まず第一に実の色が重要ですが、その他に艶・香り・ヘタのシャッキリ感・形、様々な要因を見極めて、検討してみて下さい。
ご参考までに、「いちごは赤いほど甘いのだろうか?」という面白い記事が「愛媛県農林水産研究所HP内」にありましたので、ご紹介します。
いちごは追熟しない
追熟とは、収穫してから一定期間置いておくことで甘味・色・芳香が増し、食用により適した状態になることを言います。
誤解されている方が多いですが、いちごは追熟しません。
収穫時点で真っ赤に染まっていなくても、赤い色は徐々についていきます。これはいちごの果実自体がアントシアニンという色素を合成するためであり、糖度が高くなるわけではないので追熟とは言いません。
「冷蔵庫に置いておいたら甘くなった!」という声をたまに聞きますが、これはたまたま食べたいちごが甘かっただけに過ぎません。
収穫に至るまでいちごは糖度を増し、酸味が抜けていきます。つまり「成熟」させるまで収穫しないことが、美味しいいちごを作る上で大変重要です。
ただし大変痛みやすくなるので、輸送・見栄えの観点から完熟採りは避けられているのが実情です。菅谷いちご園では、美味しいいちごのため、基本的に完熟採りを実践しています。
いちごをご購入後は、速やかに冷蔵庫で保管し、なるべく早く召し上がって下さい。
誤解されている方が多いですが、いちごは追熟しません。
収穫時点で真っ赤に染まっていなくても、赤い色は徐々についていきます。これはいちごの果実自体がアントシアニンという色素を合成するためであり、糖度が高くなるわけではないので追熟とは言いません。
「冷蔵庫に置いておいたら甘くなった!」という声をたまに聞きますが、これはたまたま食べたいちごが甘かっただけに過ぎません。
収穫に至るまでいちごは糖度を増し、酸味が抜けていきます。つまり「成熟」させるまで収穫しないことが、美味しいいちごを作る上で大変重要です。
ただし大変痛みやすくなるので、輸送・見栄えの観点から完熟採りは避けられているのが実情です。菅谷いちご園では、美味しいいちごのため、基本的に完熟採りを実践しています。
いちごをご購入後は、速やかに冷蔵庫で保管し、なるべく早く召し上がって下さい。
いちごのタネについて
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私たちが種だと思っているこのつぶつぶは、学術上は果実です。 「痩果」と呼ばれるもので、この中に種が入っています。 この種を撒くときちんと発芽して成長しますが、元の品種と同じ形質のいちごはできません。 |
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イチゴの増殖は、親株から出てくるツル(ランナー)を根付かせ、根付いた苗からまたランナーを出させて・・・、という手法で増殖させます。これを栄養繁殖と呼びます。 一方、上の様に種を撒いて増殖させる手法は種子繁殖と呼びます。例えば「とちおとめ」のいちごを種子繁殖させたとしても、とちおとめのような優れた形質を示すとは限りません。むしろ美味しいいちごが一つもない、という事態になる可能性が極めて高いです。 よって、いちごは栄養繁殖を行うことで親と遺伝的形質が全く同じ株を得られるようにしています。 |